2020年2月28日金曜日

シニア向けフェイクニュース対策ワークショップ

プリンストン大学とNY大学ソーシャルメディア政治参加ラボの共同研究によると、2016年のアメリカ大統領選挙期間中にフェイクニュースをシェアしたのは、アメリカ国民のうちわずか9パーセントにとどまるという論文が発表されました。この論文の注目すべき点は、世代によってフェイクニュースを拡散しやすい傾向があることを次のように示しているところです。

「18歳から29歳のユーザでは3パーセントがフェイクニュースサイトから記事の拡散を行った。その一方で、65歳以上では11パーセントとなった」

Fake News Shared by Very Few, But Those Over 65 More Likely to Pass on Such Stories, New Study Finds

To identify "fake news" sources, the researchers relied on a list of domains assembled by Craig Silverman of BuzzFeed News, the primary journalist covering the phenomenon in 2016. They classified as fake news any stories coming from such sites. They supplemented this list with other peer-reviewed sources to generate a list of fake news stories specifically debunked by fact-checking organizations.
 ということは、シニア向けのリテラシー対策をすることが重要ではないか、ということでテクノロジー企業の支援を受けシニア世帯向けのIT推進を行うNPOシニアプラネットがワークショップ「フェイクニュースの見つけ方」を開催したそうです。

※このシニアプラネットというNPOですが、なかなか立派で、テクノロジーレビューではシニア向けのコワーキングスペース(セミナーや支援もあり)が取り上げられています。

With An Election On The Horizon, Older Adults Get Help Spotting Fake News

At the Schweinhaut Senior Center in suburban Maryland, about a dozen seniors gather around iPads and laptops, investigating a suspicious meme of House Speaker Nancy Pelosi. Plastered over her image, in big, white block letters, a caption reads: "California will receive 13 extra seats in Congress by including 10 million illegal aliens in the 2020 U.S.
シニア世代がフェイクニュースに弱い背景には「確証バイアス」があるからだとの考察もあります。 過去の経験からそうだと思ったことを強化する情報があればそれを肯定するようにして信じてしまう傾向は年齢とともに強まるのも無理はないでしょう。そしてもう一つには、独りで過ごす時間が長いため、スクリーンに向かってシェアしてしまう、というようなこと。

日本ではもっとニーズがありそうですね。

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