2011年7月3日日曜日

パーソナルデモクラシーフォーラム2011

テクノロジーで変わりつつある民主主義の姿を議論するパーソナルデモクラシーフォーラムが行われていました。オンラインでの生放送をご覧になった方もいるかもしれませんが(そんなかたはwitchbabe23と仲良くしてください)、すべての講演がyoutubeにアップされたので、US時間にあわせて起きていられなかった方はぜひご覧ください!わたしもとてもじゃないけど、部分しか中継みられなかったので、アーカイブスからいいスピーチ、リソースひっぱって勉強するつもりです。

UshahidiとかSwift Riverとか↓

PdF 2011 | danah boyd: Networked privacy





主に上記4つあたりが個人的には絶対おさえておきたいスピーチです。
日本も、こういうフォーラムあるのかなぁ、NTTとかでやってるのかなぁ。

2011年5月10日火曜日

メモ:図書館新時代

新しいネットワーク
1)ネットワークされた個人化
・集団よりもネットワークに
・ソーシャルネットワークの影響力の増大
など
2)新種のコミュニティの登場
・グループ活動がさかんに
・社会的所有(social posses)
・「ちょうど今」、や「私みたいな」といったP2Pグループ
・寄稿者として

革命1~3 (略)
グラフを参照

スライド38から
図書館が付け足すソーシャルネットワーク的宇宙
1)新しいリテラシーへの教育者となる
・コンテンツや倫理、グラフィックなどを含めたリテラシー教育

2)市民の格差を埋める手助け役となる
・公的機関(行政)、民間、第三セクターなどをそれぞれ近づける
・エンパワーメントを行い、ネットワークされた個人へと連れて行く

大きな課題3:パブリックテクノロジーの行方[スライド42}
・アクセスポイントやナレッジ(知)の容器は将来どうなるか
・もたらす分断は
・「貸し借り」「アクセスする」といった図書館のコンセプトはどう進化するか

2011年2月7日月曜日

Citizen 2.0 (#pubcamp セッション)

2010年11月20日にアメリカン大学で行われたパブリックメディアキャンプの一日目、最初に参加したセッション「Citizen 2.0」について簡単に紹介します。

まず、Citizen 2.0とはなんでしょう?ここ数年よく耳にした言葉の一つに「Government 2.0」があります。Government2.0では、自治体がインターネットを活用し行政の情報を開示したり、よりアクセスしやすくする、っといったことが行われてきましたが、このセッションの提言者はトップダウンの情報だけでなくもっと地面からの、積極的な市民参加と情報化社会について、つまり「Citizen2.0」についての議論をしたいという思いがあったのでしょう。

(セッションのメモはこちらhttp://bit.ly/pubcamp10notes より。14ページが該当セッション)

セッションのスピーカーSteven Clifte-democracy.orgについて紹介してくれました。市民が政治家と年に一回、会って話す機会は作れないだろうか、どうやったら、自分たちの代理人である議員とインタラクションをとることができるか、電話だけでなくメールでやりとりしたり、家族や友達にも同じように行動してもらうにはどうしたらいいか、そういった思いのなかで始まったプロジェクトです。
住民にメールアドレスを登録してもらい、議員とやりとりする。e-democracy.org内のフォーラムでディスカッションする、などの参加方法があります。Steveさんは、ボードに貼った紙とペンをもって近所を回りメールアドレスを登録してもらうという方法で住民の10%(550人くらい)が参加することになりました。






e-democracy.orgの地域の参加者から「コミュニティガーデンが地元にあったらいいのに」という投稿があり、ほかの参加者も「わたしもコミュニティガーデンがほしい」と賛同者が増え、実際にコミュニティーガーデンをつくるためにミーティングをし、つくる、ということが起きたという事例も紹介されています。
日本で行われている地域SNSの取り組みと近いものかなあと思います。
アメリカでは地方の新聞社が廃刊していく現象が増えているいっぽうで「ハイパーローカル(めちゃめちゃ地元)」のオンラインニュースが伸びています。「ローカル」に焦点をさだめることでより関連性の高い議論が関心を呼んでいるのかもしれません。
ZIPCODEを使って本当に近隣だけでオンラインの議論をするNeighborlyというプロジェクトも非常に興味深いです。

2011年1月28日金曜日

International Children's Day of Broadcasting

「世界子ども放送日」について紹介します。

 3月の第1日曜日は2011年国際子ども放送日です。世界中の放送局がTune into Kidsを合言葉に子どもたちのための番組づくりをしたり、子どもについての番組を放送するだけでなく、何よりも子どもたちを編成プロセスに参加させ、自分たちの夢や希望について、話をシェアする日です。毎年、百カ国以上の数千もの放送局が参加しています。

 テレビとラジオはグローバルな問題についての意識を高める重要な役割を担うメディアです。また同時に、子どもたちの生活を形作る上でも大きな役割を担っています。ユニセフでは、放送局に対し、自国の子どもの発育を向上させるために、子どもたちの苦境を詳しく描いたドキュメンタリーや、ジェンダーステレオタイプを取り除くようなドラマ、差別を減らすようなアニメーション、勉強になり同時に面白い番組作りを促しています。テレビやラジオは子どもたちや若者にとって意義のある、ポジティブなメディア経験となることができるのです。

 ユニセフは3月6日だけでなく年間を通して若者に電波(放送波)を開放するよう主張しています。

今年のテーマは、「GIRLS ARE...BOYS ARE...(女の子って、男の子って)」
 女の子でいることの意味は?男の子でいることの意味は?それぞれに特有で生まれ持ったふるまいや能力、関心はあるのでしょうか?ジェンダーのせいでできなかったり、やらせてもらえなかったりすることはあるでしょうか?いずれも、生涯に同じだけの機会が与えられているでしょうか?

 世界各地で男性と女性の社会での役割は異なります。思春期は少女や少年から大人へシフトする時期であり、ジェンダーの役割にフィットすることに直面する時期です。若い人達が、同じ年代の仲間がどう思っているか表現したものを見聞きすることは大切です。

 国際子ども放送日(ICDB)は若者の意見を見つけ、その視点や物語に耳を傾けるプラットフォームを提供します。テーマに対する決まったひとつの答えはありません。若者たちにとって、さまざまな役割を知ったり、色々な夢を見聞きすることはインスピレーションとなるでしょう。

 放送局はICDBが提供する素材を利用してスペシャルプログラムを組むことも出来ます。ロゴやグラフィック、素材などの用意があります。

 どうぞ2011年3月6日の国際子ども放送日にユニセフとともにご参加ください。優秀者はICDBアワードを受賞するチャンスがあります。詳細についてはこのページから

2011年1月23日日曜日

なくなるラジオたち




































パブリックメディアキャンプの報告を置いてきぼりにしたまま、ラジオの話題をひとつ。
SFGate.comによると、サンフランシスコ大学は、カレッジラジオKUSFの電波帯をクラシック音楽局に売却し、オンラインのみとすることと決定。これまでボランティアで参加していたDJや学生から反対運動をしています。

学長は「学外からのボランティア参加者が多く、学生の利益になるものでないから今回の決定にいたった」と話ています。

SFGate.comの記事では「この日、音楽は死んだ」との書き出しで始めていますが、ラジオがなくなると本当にそうだな、と思います。昨年の愛知国際放送の免許返上はミッドランド、東海エリアを構成する様々な住民にとって、音楽が途絶えてしまった日だと感じます。

2011年1月4日火曜日

「アンカンファレンス」Unconferencing @PublicMediaCamp

2010年11月20日と21日にアメリカン大学(D.C.)で開かれたパブリックメディアキャンプについて報告します。

NPR、PBS、iStrategyLab、Center for Social Mediaなどが共催している公共メディア当事者+パブリックのミーティングです。会場にはNPRのCEOであるVivian Schillerや公共放送局で働く人たち、プログラマー、コーダー、ディベロッパー達、そしてパブリックメディアに関心のある人々が集まりました。

だいたい300人くらい参加している、とのこと。そのうち感覚的に3割くらいはプログラマーやコーダー達です。もし日本放送協会が支局と本社と業務委託の人々をつなげるフォーラムを行ったら、プログラマー達がたくさん集まることは期待できないでしょうが、アメリカの公共放送界隈では、APIを通じたコンテンツに非常に高い関心が寄せられているからなのです。

●Vivian Schiller [NPR CEO]
「去年と同じようにこの場所に立てて光栄です。パブリックメディアキャンプは全米各地でも開かれるようになり、とてもわくわくします。今回の参加しているみなさんは、民主主義に貢献している大変重要な役割を担っているということをぜひ認識して下さい。あなたたち一人一人がパブリックメディアを通じてこの国の情報弱者にニュースやカルチャー、質の高い情報にアクセスしやすし、民主主義に参加しやすいようデザインしてくれているのです。またグーグルのマイケル・フレドリックさんにはNPR一同とても感謝しています。」

パブリックメディアキャンプ(以降PubCamp)に参加してびっくりしたことをいくつか。

★当日になってもスケジュールが無い
「アンカンファレンス」という形式の会議で、上記のビデオをご覧いただくとわかるのですが、当日みんなであつまってから一気に全員の自己紹介(名前、所属、自分を表すタグを3つ)をします。PubCamp会場となるいくつかの会議室で自らセッションを開きたい人はセッションのタイトルと簡単な説明をし、それを3人の速記者がメモしていきます。全員の紹介が終わると、セッションの部屋割を多数決で決めていきます。それが終わると写真のようなスケジュールができあがります。


★自由!(あなたもあなたもパブリック!)
iStrategyLabのPeter Corbettがこう話します。
「このPubCampはあなたのPubCampです!なんでもこうしたほうがいいと思ったら、私達に聞かなくてもやっちゃってください。お手洗いへの道順を示す紙が壁に張ってないのは、だれも貼らなかったからです。もっといいPubCampになると思ったら、自ら進んで行動してください」

「セッションを立候補した人も、プレゼンをする必要はありません。会議室で輪になってみんなで発言しあうようにしましょう」


一方で、ちょっと気になることも。
ただのブロガーです、とか地元でコミュニティーオーガナイザーやってます、みたいな人はあまり参加していませんでした。私は個人的に、ヒスパニックが全然いないぜ!と思いました。DCに来る前日まで、NYのアップタウンに滞在していたせいかもしれませんが・・・。アジア系の公共放送ではたらくある女性も「あまり、わたしたち(つまりいわゆる非白人層、マイノリティ層)が会場にいないわね!去年もそうだったんだけど」と話していました。この指摘は、Black Public MediaのNonso Christian Ugbodeもブログ(2009年のPubCampについて)で指摘しています

「パブリック」とか「公」と言ったときに、あなたや私がいないけど「とりあえずみんなのもの」、とかお上のモノ、になってしまう日本の状態と少しオーバーラップする部分も。こうしたことは、どんな場合にもそうなのかもしれないな、と思いました。

セッションの内容や印象に残ったことはまた改めて書きます。

Life Inc. 日本語字幕付けました

12月18日にNYで行われたメディア向けのブックパーティーに潜入してきました。
そこでLife.Inc 著者Douglass Rushkoff氏にお会いすることができました。




2010年の春頃、何かのきっかけ(たぶんTED→Seth Godin経由)で知りアマゾンで買って、旅行直前にブックパーティーの情報を知って、本誌持ってNYに行きました。このブックパーティーには小説家やライターなど4人くらいパネリストがいて、かなりカジュアルな感じでした。作家たちはそれぞれ少しの間朗読し、帰りには最新作のペイパーブックの無料配布もありました。

会場では@rushkoff氏ともお話しでき、「スペイン語字幕は誰かやってくれたよ。日本語もどうだい?」ということだったので挑戦してみました。

ビデオで語られている「仕事が終わると疲れ果てて、誰かと何か一緒にしようなんてとうてい思えない」
「競い合っているからフレンドリーな雰囲気で人と出会うことは難しい」
という部分には、かなり共感しました。