2010年11月20日にアメリカン大学で行われたパブリックメディアキャンプの一日目、最初に参加したセッション「Citizen 2.0」について簡単に紹介します。
まず、Citizen 2.0とはなんでしょう?ここ数年よく耳にした言葉の一つに「Government 2.0」があります。Government2.0では、自治体がインターネットを活用し行政の情報を開示したり、よりアクセスしやすくする、っといったことが行われてきましたが、このセッションの提言者はトップダウンの情報だけでなくもっと地面からの、積極的な市民参加と情報化社会について、つまり「Citizen2.0」についての議論をしたいという思いがあったのでしょう。
セッションのスピーカー
Steven Clift は
e-democracy.org について紹介してくれました。市民が政治家と年に一回、会って話す機会は作れないだろうか、どうやったら、自分たちの代理人である議員とインタラクションをとることができるか、電話だけでなくメールでやりとりしたり、家族や友達にも同じように行動してもらうにはどうしたらいいか、そういった思いのなかで始まったプロジェクトです。
住民にメールアドレスを登録してもらい、議員とやりとりする。e-democracy.org内のフォーラムでディスカッションする、などの参加方法があります。Steveさんは、ボードに貼った紙とペンをもって近所を回りメールアドレスを登録してもらうという方法で住民の10%(550人くらい)が参加することになりました。
e-democracy.orgの地域の参加者から「コミュニティガーデンが地元にあったらいいのに」という投稿があり、ほかの参加者も「わたしもコミュニティガーデンがほしい」と賛同者が増え、実際にコミュニティーガーデンをつくるためにミーティングをし、つくる、ということが起きたという事例も紹介されています。
日本で行われている地域SNSの取り組みと近いものかなあと思います。
アメリカでは地方の新聞社が廃刊していく現象が増えているいっぽうで「ハイパーローカル(めちゃめちゃ地元)」のオンラインニュースが伸びています。「ローカル」に焦点をさだめることでより関連性の高い議論が関心を呼んでいるのかもしれません。
ZIPCODEを使って本当に近隣だけでオンラインの議論をする
Neighborly というプロジェクトも非常に興味深いです。